SFマガジン編集部編『SFが読みたい！ 2008年版』

ベストセラー・リストとあまり縁の無い読書生活を送っていることもあって、この手の本(?)は買ったことがなかった。しかし、これだけblogで触れられていると、やっぱり気になって購入。表紙の「早川さん」効果もあるかな……

購入したのは出張帰りの羽田空港。第二ターミナル地下の書店で買ったのだけれど、入り口の単行本スタンドの一番上正面に平積みで目立っていてちょっとビックリ。SFが沢山売れる本屋には見えなかったけどなぁ。

で、レジに持って行ったら、「カバーをかけましょうか？」とちょっと心配そうな顔で店員のおねえさん。むき出しで持っていちゃマズい本でしょうか？それとも持つ人間とマッチしていないということ？ これも別の意味で早川さん効果かと複雑な心境。

SFが読みたい!〈2008年版〉発表!ベストSF2007 国内篇・海外篇

「ベストSF2007」については、国内が5作品既読、海外が4作品既読+積読1というところでありました。意外と読んでいる。リストにあるものの中で、印象深かったものをあげれば、

• 国内
  • SRE、マルドゥック・ヴェロシティ、虐殺器官
• 海外
  • 輝くもの天より墜ち、ひとりっ子、ゴールデン・エイジ三部作

といったところかな。

記事の中でおもしろかったのは、『「マイ・ベスト5」アンケート全回答』と『サブジャンル別ベスト10&総括』。どちらも知らなかった佳作・良作が見つかりそうで、じっくり読みたい。

「早川さん」は、相変わらず可笑しい。電車の中で吹き出しそうになってかなりヤバし。書店のおねえさんのお勧め通り、カバーかけてもらえばよかったのであった。

さて、読んでいて一番興奮したのは「このSFを読んでほしい! SF出版各社2008年の刊行予定」。う〜ん、あれも読みたい、これも読んでみたいで、ワクワクドキドキ。Amazonに既に出ているものは"Stack Stock Books"の「いつか欲しい本」リストに入れておけるのだけど、スケジュールがはっきりしないものは忘れてしまいそうなので、欲しい本を書いておくことにする。

• 早川書房
  • Jコレクション
    • 小林泰三『天体の回転について』（短編集、3月）、野尻抱介『天穹の羅針盤』、伊藤計劃・飛浩隆の新作。
  • 文庫JA
    • 陰山琢磨、桜坂洋、新城カズマ、『星界の戦旗V』。
  • 文庫SF
    • <新しい太陽の書>新装版、エリザベス・ベア三部作。
  • 単行本
    • 『今日の早川さん2』。
• 河出書房新社
  • 奇想コレクション
    • スラデック、G.R.R.マーティン、イーガン『TAP』、
  • 河出文庫
    • マイクル・G・コニイ『ハローサマー、グッドバイ』（新訳）、スタージョン『海を失った男』
• 国書刊行会
  • 未来の文学
    • 第二期：プリースト『限りなき夏』、ディレイニー『ダールグレン』、M・ジョン・ハリスン『ライト』
    • 第三期：ジーン・ウルフの短編集、ラファティとスラデックの初期長編、ディレイニー短編集成『ドリフトグラス』、ハーラン・エリスンの犯罪小説集。
    • なんか、ホントか?と思ってしまうラインナップ。
• 出版芸術社
  • 日下三蔵編纂『日本SF全集』全６巻。あんまり急いで出されると買い切れまへん。
• 東京創元社
  • 笹本祐一＜妖精作戦＞四部作、山野浩一傑作選。
  • ヴァーナー・ヴィンジ『レインボウズ・エンド』J.G.バラード『クラッシュ』

なんだか、他にもいろいろ出そうで財布が心配な2008なのであった。

（bk1）（本ブログ・SF小説、書評・レビュー）