メディヘン5

時々書く読書感想blog

2020-01-01から1年間の記事一覧

感想:ジミー・ソニ, ロブ・グッドマン『クロード・シャノン 情報時代を発明した男』

情報について学ぶと教科書の一番最初に出てくるシャノン。そのシャノンの伝記が出たというので読んでみた。デジタルとビットの概念を見出したシャノンは、コンピューターとインターネットの歴史の最重要人物だろう。そのシャノンの伝記というものが2017年に…

感想:ケイト・ウィルヘルム『鳥の歌いまは絶え』

名訳タイトルが心に刺さるディストピアSFの名作。 破滅から逃れるため生み出され高度な共感能力で排他的に結び付くクローンたちと、様々な経緯で「個」として生きるしかなくなった人々の相克が三部に渡って描かれる。個と集団の葛藤というのは、アメリカ建国…

感想:マーサ・ウェルズ『マーダーボット・ダイアリー』

弊機、という一人称が発明されたという紹介を読んで、一発で読みたくなった。他人の行動がうっとおしくて、見られたり触られたりするのが嫌。好きなのはドラマを視ることだけで、知っている常識はドラマから学んだことだけ。ってまるで、***のことみたい…

2019年に読んだ本

2019年はここ数年の中ではかなり本を読んだ。 10年ほど「小説家になろう」にはまっていたのが、ようやく抜け出してきたみたい。 年末から年越しで『零號琴』を読んだのに始まり、『三体』『なめらかな世界と、その敵』『息吹』といったSF界隈(大森望界隈?…