メディヘン5

時々書く読書感想blog

2008-01-01から1年間の記事一覧

クリストファー・プリースト『双生児』

双生児 (プラチナ・ファンタジイ)作者: クリストファープリースト,Christopher Priest,古沢嘉通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/04メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 120回この商品を含むブログ (108件) を見る 「SFが読みたい!2008年版」海外部門…

まとめ買い

年末恒例のまとめ買い。 今年楽しみにしていたのに買い逃してきたもの、ネットの評を読んで読みたくなったものなど15冊。積読中が20冊以上にあるのになんだかなぁ、と自分でも思うけど、他に趣味がある訳ではなし、買える時に買っておかないと絶版になって後…

ロバート・チャールズ・ウィルスン『時間封鎖』

ネットでも好評のようだということで気になっていて、いつも本屋で手に取ってみてはいたものの、1冊約1,000円×上下2冊という値段にレジに持って行くのを躊躇していたのが本書。値段もだけど、「謎のフィールドに囲まれて星々の光が見えなくなる」というシチ…

イーガン『TAP』が予約終了(@ bk1)

bk1限定の話ですが、グレッグ・イーガンの『TAP』(12月発売予定)が「予約終了」になっておりました。予約終了なんて初めて見ましたが、これは、初版初回の納品分が全て予約されてしまったということ?年末の恒例まとめ買い時に買おうと思っていたんだけど…

笹本祐一『ミニスカ宇宙海賊』 タイトルに騙されたら損

ミニスカ宇宙海賊1 (朝日ノベルズ)作者: 笹本祐一,松本規之出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/10/21メディア: 新書購入: 10人 クリック: 422回この商品を含むブログ (91件) を見るどうにもベタベタなタイトル&表紙なもんでスルーしかけたのだけど、…

ギブスン&スターリング『ディファレンス・エンジン』 シンギュラリティ/サイバーパンク/歴史改変

ウィリアム・ギブスンもブルース・スターリングも黒丸尚も大好きなのに、 ハードカバーを買い逃して長らく未読だった『ディファレンス・エンジン』。文庫で復刊なんて、こいつはラッキー! 一通り読んでもちろん満足したものの、ネット上での言及を読んで行く…

創元文庫創刊50周年記念 復刊リクエスト募集

悪漢と密偵さんの記事で知る。 2009年、東京創元社は文庫創刊50周年を迎えます。これを記念して、弊社では読者の皆さまからリクエストを募っての文庫復刊を企画しています。<略>■リクエスト受付締切 2009年2月末日 東京創元社|文庫創刊50周年記念 復刊リ…

アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』 で、思い出すのは・・・・・・

虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)作者: アルフレッド・ベスター,寺田克也,中田耕治出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/02/22メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 197回この商品を含むブログ (195件) を見るう〜ん、やはり名作。 何度目かの再読なの…

リドリー・スコットが『終わりなき戦い』を映画化?!

リドリー・スコット監督が『エイリアン』と『ブレードランナー』以来、26年ぶりにSF映画に挑む。フォックス2000が権利を獲得した、1974年のジョー・ホールドマンのSF小説「終りなき戦い」のメガホンをとる予定だ。 Variety Japan おー!ジョー・ホールドマン!…

マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』続刊も出してよプリーズ!

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)作者: マイクル・コーニイ,山岸真出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/07/04メディア: 文庫購入: 33人 クリック: 972回この商品を含むブログ (211件) を見るじっくり味わいたい本が何冊も出版されているのに、読…

ショート・ショート2編

ネットで見つけたもの。 あたしスポック - World Wide Walker 「論理的にかんがえて」で吹き出した。こういうの読むとスタトレ見たくなっちゃっうなぁ。元ネタの方は全部読む気力がわかないんだけど、現代語訳を読むとフツーにいい話。 ふと思いついた妄想 …

古川日出男『アラビアの夜の種族』

いや、これはまた凄い。なんの準備も無く、いきなりオールタイム・ベスト級にぶちあたってしまった。って、いまさらだけど。なんで、こんな本を今まで読んでなかったんだろう>自分。ああ、もったいない。日本SF大賞受賞作、というのは、これまであまり意…

ジョン・スラデック『蒸気駆動の少年』 勝手に集計・ベスト収録作品

蒸気駆動の少年 [奇想コレクション]作者: ジョン・スラデック,柳下毅一郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/02/19メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (49件) を見るいやー、おもしろかった。もう、2008年上半期マイベス…

クリストファー・プリースト『限りなき夏』

6月に読んだんですが、すっかり感想を書くのが遅くなってしまった。限りなき夏 (未来の文学)作者: クリストファープリースト,Christopher Priest,古沢嘉通出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2008/05/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 40回この商品を…

野田昌宏氏逝去の報にふれて

数々のエッセイとか、<銀河乞食軍団>や『レモン月夜の宇宙船』、『あけましておめでとう計画』といったあたりが頭をよぎったわけですが。一番の強く思い出したのは、A. バートラム・チャンドラーの<銀河辺境シリーズ>というか、<ジョン・グライムズ>シ…

エリザベス・ベア『HAMMERED』『SCARDOWN』『WORLDWIRED』<サイボーグ士官ジェニー・ケイシー>

あらすじ 舞台は、資源枯渇と環境破壊で世界が傷ついた近未来。ヒロインのジェニー・ケイシーは、第三世界でのPKFに従軍し傷ついた体をサイボーグ化された退役兵士。痛む体をかばいながらニューヨーク近郊のスラムで暮らしていた彼女は、故郷カナダから軍務…

『ボーン・アルティメイタム』 こ、これはDVD欲しいかも・・・・・・

映画を見るのが久々になってしまったんですが、いきなり画面に引き込まれてしまいました。ボーン・アルティメイタム [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2008/03/07メディア: DVD購入: 1人 クリック: 60回この商品を含むブログ (18…

機本伸司『僕たちの終末』

僕たちの終末 (ハルキ文庫)作者: 機本伸司出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2008/05/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 52回この商品を含むブログ (47件) を見る僕たちの終末作者: 機本伸司出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2005/05メディ…

E.R.エディスン『ウロボロス』

家族で西荻窪駅前のラーメン「ひごもんず」に昼ごはんを食べに行く途中、古書店の「にわとり文庫」で購入。にわとり文庫は小さなお店で、欲しい本がいつも見つかるわけではないのだけど、たまに行くとおもしろい本が見つかるんだよなぁ。ウロボロス (創元推…

ジャック・ヨーヴィル『ドラッケンフェルズ』

0mbさんの熱烈な推薦を読んで購入。ウォーハンマーノベル ドラッケンフェルズ (HJ文庫G)作者: ジャックヨーヴィル,クリステルスヴェーン,待兼音二郎,崎浜かおる,渡部夢霧出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2007/09/29メディア: 文庫 クリック: 22回こ…

椎名誠『パタゴニア―あるいは風とタンポポの物語り』

一時、カミサンが椎名誠のエッセイを何冊も買ってきた時期があって、その頃、酒を飲んだ後に買って帰ったもの。カミサンが椎名誠を読むようになったのは、『岳物語』を読んで以来。男の兄弟がおらず、男の子はよくわからないと言っていたのだけど、椎名誠の…

冲方丁『スプライトシュピーゲルIV テンペスト』&『オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog』

なんかもう、遊び=シュピーゲルだからこそ贅沢・豪勢に行こう!*1と言わんばかりの大盤振る舞いでありました。スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫)作者: 冲方丁,はいむらきよたか出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/04/19…

桜坂洋『All You Need Is Kill』

桜坂洋という人、2,3年前に読んだ『スラムオンライン』(→感想)を気に入って、他の作品も読みたいもんだと思っていたのだけど、売れ筋らしい<よくわかる現代魔法>シリーズはちょっと表紙が……ということで機会がなかった。そうこうするうち、『SFが読みた…

スカーレット・トマス『Y氏の終わり』

この小説はもちろん著者ももまったく知らない人。巡回先のblog各所でのきなみ好評でひどく気になった上、あらすじを見るといかにも自分の好み。ムラムラと読みたい欲求が高じてbk1に注文したのでした。 Y氏の終わり (ハヤカワ・ノヴェルズ)作者: スカーレッ…

『evangelion:1.01 you are (not) alone.』

Amazonでの予約開始後、即申し込み。先週の水曜くらいに届いていたもの。週末になってようやく余裕ができ、ムスメ(高1、現在『銀魂』などジャンプ系ヌルヲタを自称)、ムスコ(中1、ガンプラとスマブラの人)と共に鑑賞。ちなみにこの2人のエヴァ歴は、1)コ…

小林泰三『天体の回転について』

小林泰三という人はホラー&スプラッタの人だと思って敬遠してきたのだけれども、『海を見る人』を読んで、その抒情ハードSFというような雰囲気に感激。以後、自分的には、「注意して読むべし」という作家となった人。『SFが読みたい! 2008年版』の刊行予定に…

ローアル・アムンセン『南極点』 計画的犠牲にもとづく成功

会社帰りに古本屋で購入。世界で初めて南極点に到達したアムンセン*1。))自身による探検記。現在店頭に並んでいるのは中公文庫BIBLIO版の『南極点征服』(谷口晋也訳・237ページ)で、こちらを買おうと思っていたのだが、買う前に行きつけの古書店「ねこの手…

ケネス・ブラウワー『宇宙船とカヌー』

ちくま文庫1988年刊行・定価800円、現在は在庫切れ。なんとなく Amazonで値段を見たら、マーケットプレースで中古700〜2,500円からコレクター商品12,600円(!)の値が。全然、知らない本で、行きつけの古本屋で偶然見つけて買ったんだけど、実は人気の本だった…

アーサー・C・クラーク逝去。

いつも拝見しているblog各所の記事で知りました。SF作家のアーサー・C・クラーク氏が死去--「2001年宇宙の旅」など作品多数@C-NET あぁ、ついに、その日が……この巨匠の作品に思い出を持つ方は多いでしょうね。

冲方丁『ばいばい、アース』

2007年の9月〜11月に1巻から3巻まで月一で出た後、最終4巻が止まっていた『ばいばい、アース』。じりじりしていたら、2月にようやく4巻が出ましたね。あとがきか解説に間が開いた事情が出ているかと思ったけど、何もなかった。 舞台は、空に聖星<アース>が…