メディヘン5

時々書く読書感想blog

野田昌宏氏逝去の報にふれて

数々のエッセイとか、<銀河乞食軍団>や『レモン月夜の宇宙船』、『あけましておめでとう計画』といったあたりが頭をよぎったわけですが。

一番の強く思い出したのは、A. バートラム・チャンドラーの<銀河辺境シリーズ>というか、<ジョン・グライムズ>シリーズ。(→作品リスト@翻訳作品集成。あらすじというか、作品紹介がおちゃめ)

今でこそグレッグ・イーガンというメジャー作家がいるものの、昔は日本ではマイナーだったオーストラリアSF界の一作家がSFマガジンで追悼特集を組まれ、そこに夫人がファン向けのメッセージを寄稿するほど日本のSFファンに愛されるようになったのは、野田氏の翻訳と愛情を込めた紹介・アピールがあってこそでしょう。創作が世に知られるには、人間関係や関わる人の想いが大切なのだなぁと気づかされた作品です。

多彩な活躍で知られた野田氏だけに、人により思い浮かべた作品・業績はさまざまと思います。謹んでご冥福をお祈りしたい。