メディヘン5

時々書く読書感想blog

Kindle PaperWhiteを買った、KDP本も買った

Kindleの最初のバージョンが出た頃から、「e-ink/電子インク端末は本を読むのにピッタリ」という話があって、ずっと興味を持っていた。昨年、KoboやらKinldeシリーズやらが国内販売になって物欲に火がついてムズムズしっぱなしだったのだけれど、ついに、Kindle PaperWhiteを買ってしまいました。


Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

なぜにKindle

「買ってしまった」というのは、国内メーカーや国内のネット書店を応援しないといかんかな、という気分があったから。

昨年から端末のスペックを比べてみたり、ネット書店サイトにアクセスして本の品ぞろえを眺めてみたりして、あれこれ考えている間は、SONYのReaderがいいかな、なんて思っていたわけです。国産だし、SONYにも頑張って欲しいし。

なのに、結局、Kindleを買ってしまったのは、これはもう、KDPのせい。

KDPで個人出版が可能となってすぐ自作を発表する人たちが出て、さらにそれを紹介する「きんどるどうでしょう」とか「キンドる速報」みたいなサイトが生まれて来ている。

この動きがこのまま大きくなっていくのか、すぐ出てくるコンテンツはあっと言う間に種切れになって萎んでしまうのかはわからないけど、ネットで見ていると、只今現在は、このKDP周りでなんだか新しいことが起きてきて、すごくおもしろそうに見える。

だもんで、KDPのコンテンツを読んでみたい、ということから、端末もKindleを買ってしまいました。

Kindle PaperWhiteインプレッション

先週の日曜の夜に「ポチっとな」と注文して、届いたのが水曜。今週は、ひどい風邪を引き込んで四苦八苦していたので、開封して動かしてみたのがようやく金曜。昨日土曜は出かける用事があったので、さっそくKindleを持ちだして、出先での読書に使ってみました。

ハードウェア

箱を受けて最初に受けた印象は、「思ったより小さいな」ということ。文庫本より一回り大きく、DVDのパッケージより一回り小さいサイズ。比べてみたら、新書/ノヴェルスより、ちょっと(5mmくらい)タテが小さくて、ヨコが広い、という大きさです。

重さは、軽くも無いし重くもない、まあちょうどいいかな、という感じ。

大きさ・重さとも、オーバーの内ポケットにピッタリ収まったので、出かけるのにカバンが増えず楽チン。電車に乗って、オーバーからスっと取り出して読書できるのは、なかなか快適でした。まあ、夏になったら、やっぱりカバンに入れないとダメだけど。

表面加工は、表はツルッとしたプラスチック。サイドから裏面は、ネオプレーンゴムみたいなちょっと柔らかい感触の材質で覆われていて、持った感じが思っていたよりずっと良かった。1万円しない、電子製品としてはかなりの安物であるはずなのに、安物感があまりしないところも気に入りました。

持ち方は、手のひらを広げて載せてもいいし、親指と人差し指で挟んで持つようなやり方でも大丈夫。スクリーンのフチ周りのプラスチックが広くて、指をかける部分に事欠かないので、いろいろな持ち方が可能。

ちょっとつらかったのは、電源ボタンの位置。画面下側のサイド部に小さいスイッチがあるのだけれども、位置的にも大きさ的にも押しにくい。いちいち電源ON/OFFしなくてもイインダヨ、ということ?

e-inkディスプレイ

e-ink/電子インクのディスプレイは、確かに文字を読むにはいい!

私は2, 3年前から、iPod Touch(第三世代)で青空文庫アプリを走らせて、ネット上の小説を読むのに使ってきたのですが、そのiPod Touchの画面に比べて、Kindle PaperWhiteはずっと文字を読みやすい。本格的に読書している、という感覚になれました。

外ではバックライトを完全にオフにして読めますが、特にその状態では、本当に紙の上に文字が印刷されているかのような感じで、目に負担感がありません。

一方で、ページの切り替わりは液晶のようにスムーズにはいかず、いかにも「切り替わってます」という感じ。流れるように速読する、という人には、この切り替わりは辛いかもしれない。でも、紙の本でも、ページを捲るときには大きな中断が入る(そうは感じないけど)わけなので、慣れの問題かも。

あと、e-ink/電子インクの特性として、数ページのページ切り替えごとに画面の白黒反転が発生しますが、これは確かにちょっと気になる。

あと、個人的な感覚か慣れの問題なのかもしれないけど、文字の「濃さ」「太さ」にムラがあるような感覚を受けています。紙の本で言うと、文字の印刷にかすれがあるような感じです。ひょっとして日本語フォントの質の問題かとも思うのですが、これも気になるところ。

こういう表示品質のようなところは、日本メーカーの方がうまく作りそうなので、機会があったら、ぜひ日本製端末と比べてみたい。

操作性

ページの送り・戻りは、画面の端をタップすることで行うわけですが、普通に読み進む分にはまったく問題なし。

よくわからないのは、全体のうちの既読部分を示すバー表示の機能が無いところ。iOS用のKindleアプリにはあるのですが。おかげで、どの程度読んだかが、画面のスミの%表示でしかわからず、感覚的にどの程度の分量を読んだか、全体のどの程度の割合のところを読んでいるかがわかりません。

こういう直感的ユーザインタフェースが無いので、「だいたい真ん中あたりジャンプ」といった移動もできず、移動は目次表示から章ごとにジャンプするしかない。

小説を読み進む読書であれば、1ページづつ前に進んでいくだけなので、さほど問題にならないものの、それ以外の前後参照を繰り返さなれば読めないような本を読むには、このUIでは苦しい感じがします。

KDPコンテンツまとめ買い

まあ、私の利用目的は通勤時の読書用なので、そのための端末としては、第一印象はかなり良い感じで、これからいろいろな作品を読むのに使っていこうと思っています。

さっそく、「欲しい本リスト」に入っていた下のKDP本をまとめて購入。

関東心霊庁除霊局/自走式人形お春改 関東心霊庁シリーズ鋼の記憶を抱いてネット企業の夜明け前 ?1996年・神戸篇? (短編小説)秋葉原スナップ 2012 -Back to the '90S-わたしの物語未来少女ミウワンダーランドそのたま! その銃弾が、確かにセカイを変えたのだ:旧版残念な聖戦架空サークルのつくりかた黎明の笛 KDP版

いちどに11冊も買ってしまったのは、ちょっと浮かれていたせい。でも、ネットの評やら、AmazonのWebページを見ていると、「これもちょっと読んでみたい」というのがどんどん出てきて、なかなか危険。

上記のKDP本に加えて、下の2冊の「普通の」小説も購入。

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)楽園のカンヴァス

これは、価格がディスカウントされているのを見て買ったもので、完全にAmazonに引っかかってます。

まあ、紙の本を買うのをやめるつもりもまったく無いんですが、一定の割合は電子版に移行していくことになりそうです。

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