SFマガジン編集部編『SFが読みたい！ 2009年版』

SFが読みたい! 2009年版―発表!ベストSF2008国内篇・海外篇 (2009)

今年はベストSF上位10作品のうち、国内4作品・海外7作品が既読。もっと国内作品を読まないともったいないゾ、ということなんだろう。国内・海外とも11位〜20位の作品はほとんど未読。これは効率が良い読書をしていると言ってもよいものか。しょせん話題作に弱いというだけか。

海外作品のベストにハヤカワSF文庫の作品があまり入っていないのが何とも。カール・シュレイダー『太陽の中の太陽』あたり、そこそこおもしろかった思うんだけどなぁ。

記事の中では、ちょっと気になる翻訳作品を紹介してくれている牧眞司「世界文学注目作30」が後々まで役立ちそう。普通小説の領域までもっと対象を広げた“現代海外小説ブックガイド”が出ないものか。

さて、一番楽しみな「このSFを読んでほしい! SF出版各社2008年の刊行予定」。昨年から引き続きのものもいくつかあるけど、いずれにせよ楽しみ楽しみ。

• 早川書房
  • 単行本
    • ＜雪風 第三部＞、山田正紀『イリュミナシオン』。先に『神獣聖戦』をなんとかしなければ。
    • ストロスの『アッチェレランド』は既に刊行されているし、買わなくちゃ。
  • Jコレクション
    • 野尻抱介『天穹の羅針盤』、飛浩隆『空の園丁』。この2つはずっと待っているので、出たら即買い。
    • 新城カズマ『.49 Point-Forty-Niners』
  • 文庫JA
    • 『星界の戦旗V』、＜マルドゥック 第三部＞。小川一水の大作シリーズ。
    • 昨年版に書かれていた陰山琢磨、桜坂洋、新城カズマのうち新城作品はJコレクションのものか。陰山・桜坂は無くなっちゃったのかな。
  • 文庫SF
    • ミリタリーSFの続編ものは、『反逆者の月3」と『老人と宇宙3』か。ハードSF巨編と言う『スパイダー・スター』も楽しみ。
• 河出書房新社
  • 奇想コレクション
    • フリッツ・ライバー！『跳躍者の時空』。
  • 河出文庫
    • マイクル・G・コニイ＜ハローサマー 続編＞。出るんだ、良かった。
• 国書刊行会
  • 単行本
    • ライバー・ゼラズニィと聞けば欲しくなる『モーフィー時計の午前零時』は刊行済み。
    • ディッシュ『歌の翼に』
  • 未来の文学は昨年と同じ。『ダールグレン』が無事に出ますように、というところ。
• 出版芸術社
  • 日下三蔵編纂『日本SF全集』全６巻がいよいよ。
• 東京創元社
  • 笹本祐一＜妖精作戦＞四部作、山野浩一傑作選、山田正紀初期作品傑作集、今日泊亜蘭短編集。
  • ヴァーナー・ヴィンジ『レインボウズ・エンド』

他にもいろいろ出るんでしょう。今年も、忙しく楽しそうな予感。

（bk1）（本ブログ・SF小説、書評・レビュー）